みんなのエコ宣言プロジェクト

COP28(ドバイ)への県内学生派遣④ 鳥取に合う脱炭素とは

 社会人が大勢参加したCOP28UAE学生派遣事業報告会の第2部は、パネル討議が行われた。テーマは「脱炭素に向けてひとりひとりができること、みんなでできること」。地球温暖化防止全国ネットの平田裕之事務局長を進行役に派遣学生3人、同事業を支援した鳥取環境大の甲田紫乃准教授や同事業担当の県職員ら6人が意見を交わした。

 COP28に参加し、海外では地球環境を最優先する若者主導の動きがあることを実感した派遣学生の一人は「若者が活躍できる場が必要」など脱炭素を支える人材育成にも話題を向けた。脱炭素を絡め、鳥取らしさを出せるまちづくりのイメージを膨らませるひと幕も。地産地消できる自立分散型エネルギーによるまちづくりを推す声があったほか、「全国で成功例が多い発電方法が、鳥取でフィットするとは限らない」などとして、鳥取の環境に合った科学技術ツールの選択を訴えた。

 また、地域間交流を推進し、森林整備による二酸化炭素(CO2)削減を目指して東京都千代田区と連携協定を結んだ智頭町の取り組みが紹介されると、パネリストの一人、ゼロカーボンとっとりの大野木昭夫センター長は「CO2を減らす取り組みだけでなく吸収する森林を整備して活用することを考えるべき」と述べた。

 気候変動などの環境問題に「無関心な人はいても、無関係な人はいない」。大切なのは誰もが問題を自分事として捉えていくこと。できることはたくさんあるはずだ。

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