みんなのエコ宣言プロジェクト

COP28(ドバイ)への県内学生派遣② 世界へ発信、積極交流 

 「脱炭素社会実現に向け、ともに協力し高め合える仲間を集めに来た」-。国連気候変動枠組条約第28回締約国会議「COP28」の会場で12月1日、ジャパンパビリオンのサイドイベントに登壇した鳥取県の派遣学生3人はこう切り出し、ドバイ(UAE)の地から世界に、ユース世代の力の結集を呼びかけた。

 登壇した3人は「言葉より、行動する仲間へ」をテーマに約10分間のプレゼンテーションを展開。「『期待している』『頑張って』、そんな言葉はもう要らない。私たちが欲しいのは『一緒に頑張ろう』『協力しよう』とともに行動してくれる仲間だ」と訴え、日本の人口最少県から来た自分たちがネットワーク構築に先陣を切っていくことを表明した。

 同3日まで滞在した3人は、会場内でさまざまな国の政府関係者や学生らと積極的に意見交換し、自らの視野を広めた。

 その中で、ナイジェリアの大学生からは気候変動による洪水、干ばつで多くの国民が従事する農業が危機的状況に陥り、飢餓や争いが発生している現状を聞いた。これに対し、派遣学生の一人は「知識を蓄えるだけでなく行動を起こし、政治を動かすこと、植樹などの活動で多くの人を巻き込むことが重要だと助言を受けた。脆弱(ぜいじゃく)な環境の中で未来を変えていくという若者の強い意思を感じ、圧倒された」と振り返った。

 派遣学生にとってドバイ滞在の3日間は、自分たちが地球環境の未来を担う自覚が強まるきっかけとなったほか、鳥取に帰って行動に移すべき気候変動対策のヒントを得る貴重な経験となった。

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